賀曽利隆 STILL ON THE ROAD !

世界を駆けるバイクライダー・賀曽利隆(かそりたかし)。地球をくまなく走り続けるカソリの”旅の軌跡”をまとめていきます。

シルクロード横断:第56回(最終回) イスタンブール

 バスツアーを終えると、イスタンブールをプラプラ歩いた。

 まずはターミナルのシルケジ駅に行く。列車の本数が少ないので、駅構内はトルコ最大の都市、人口1000万人を超えるイスタンブールのターミナル駅とは思えないほど閑散としている。トルコは世界でも冠たる「バス大国」。長距離バスが発達しているので、鉄道を利用する人はそれほど多くはない。

 シルケジ駅の近くがフェリーターミナル。ウスクダルやハイダルパシャ、カディキョイ…といったボスポラス海峡対岸のアジア側と結ぶフェリーがひんぱんに発着している。

 金角湾に面したフェリー・ターミナルの周辺はすごい人。人、人、人。人波をかきわけて歩いた。

 ここではサバのフライをはさんだ「サバサンド」を食べた。3リラ(約240円)。

 金角湾にかかるガラタ橋を渡る。橋の上では大勢の人たちが釣りをしている。

 ガラタ橋を渡り、対岸のガラタ地区に入っていく。1500年前のビザンチン帝国(東ローマ)アナタシウス帝の時代に建てられたというガラタ塔に登る。

 丘の上に建つ塔なので、上からの眺めは最高。金角湾が金色に輝き、ガラタ橋を行き来する人や車の列はまるで金色に染まった蟻の群れのようだ。その向こうにはトプカプ宮殿やアヤソフィア寺院、ブルーモスクがやはり金色に染まっていた。

 2006年10月12日。イスタンブールを離れる日がやってきた。

「ラーイッラハイッララ」(アラーは唯一の神なり)

「モハメッドラスッララー」(マホメットは偉大な預言者なり)

 モスクのスピーカーから流れてくる祈りの声で、イスタンブールの夜は明ける。ここには大小さまざまなモスクがあって、1日5回の礼拝の時間になると、祈りの大合唱。

 そんな祈りの声を目覚ましに、早々と起きてまだ暗い町を歩く。

「セディホテル」の朝食を食べると、トラム(市電)に乗って、電車に乗って、タクシーに乗ってと最後のイスタンブールめぐりをした。

 パンとソーセージ、サラダ、チキンヌードルスープの昼食を食べると、いよいよ出発の時間となった。

 我ら「シルクロード軍団」、バスに乗り込み、イスタンブールのアタチュルク国際空港へ。我々を乗せたトルコ航空のTK0050便は17時30分、イスタンブールを飛び立った。成田到着は翌10月13日11時。58日間の「シルクロード横断」が終った。

(了)

5669、イスタンブールのターミナル、シルケジ駅

イスタンブールのターミナル、シルケジ駅

5673、サバサンドを食べる

サバサンドを食べる

5691、ガラタ橋の上では大勢の人たちが釣りをしていた

ガラタ橋の上では大勢の人たちが釣りをしていた

5684、夕日に染まるブルーモスク

夕日に染まるブルーモスク